しいたけの独り言

基本はみたゆめの話。その他もろもろ。

しいたけの独り言 ~本日のゆめの話~

登場人物

  • 父親
  • 小中の同級生(男)
  • 警察官
  • 自分

 

私は父親とどこかへ出かけていたようだ。外出先からの帰り道のこと。

父の運転でわが家へ向かっている車中、私は父の運転にハラハラしていた。

父の運転は、中央に寄ったり歩道の方に寄ったりと、それはそれは危なっかしいものだった。途中、幾度となく事故をしそうになった。

いよいよ危なくて任せておけないと思った私は、父と運転を変わることにし、車を道添いの砂利の空き地に停車させた。

 

私は父と運転を代わるべく、車を降りた。すると、空き地のとなりの民家から、小中校時代の同級生が出てきた。

思わぬ彼との再会に私は、びっくりした。そのあとお互い挨拶をかわして、近況報告をした。その際彼は今から、あるところへ行かなくてはならず、車で目的地まで連れて行ってほしいと言った。私は了承するも、彼に自分では運転できないのかと尋ねた。彼は現在運転免許停止中で、運転ができないと言った。しかし、免許停止中に何度か運転してしまったことを話した。今日も運転しようと思ったが、たまたま私と会ったため、乗せてもらおうと思ったのだ。

彼の話を聞いた父が、私を呼んだ。父は私の耳元で、彼とは関わらない方がよいと言った。私も少しそう思い、悩んだが、同級生ということもあり彼を車に乗せることにした。父もしぶしぶそのことを承諾して、私に停車中の車を一刻も早く動かした方がよいと言った。

 

少しの間やりとりをしたため、思わぬ時間をくってしまったと思った。

私は車に乗り込み、エンジンをかけた。すると、どこからともなくパトカーのサイレンが鳴った。どこかで事件でもあったのか、はたまた事故でもあったのかと思った。

すると突然、私の車の周りをパトカー4、5台が取り囲んだ。突然のことに私は激しく動揺した。心臓はバックンバックンと鼓動を速め、自らの顔が紅色していくのがわかった。

車を取り囲んだパトカーからたくさんの警察官が出てきた。そして、私に銃を向け「手を挙げろ」と叫んだ。

私は戸惑いながらも手を挙げた。その後、警察官の指示で窓を開けて手を外に出すように言われた。私はその一瞬の間に、自分が何かしたのかを思い返した。しかし、心当たりがない。でも、もう日常の生活には戻れないのだと本能的に感じた。

私が窓の隙間から手を外に出すと、警察官は私の手を掴み、私の手に手錠をかけた。次の瞬間、周りの警察官達が「確保、確保」と叫んだ。あまりの剣幕と力強さに私は度肝を抜かれた。手錠を思いっきり手にかけられ、思わず「痛い、痛い」と私は叫んだ。

心臓の鼓動はどんどんと速くなっていった。そこで私は目を覚ました。

目覚めた時の何とも言えない心地悪さと、夢かという安堵感からしばらく放心状態だった。

 

心当たりもなく、自分に非がないとしても、時としてある日突然日常が何かによって奪われる。そのようなことがテレビや新聞で報道されたりする。その時の絶望感とは、なんとも耐え難いことである。

私たちが、普段当たり前に感じていることや当たり前に過ごしている日常は、本当にささいなきっかけで、いとも簡単に崩れ去ってしまうのだ。

今自分が過ごせている日常は決して当たり前ではないし、目の前にあるものが当たり前だと思ってはいけない。普通で当たり前のこと自体が、とても尊いことで感謝しなければいけないことなのだと感じた今日この頃であった。