しいたけの独り言 ~本日のゆめの話~
登場人物
●おじさん(いとこの父)
●おばちゃん(いとこの母)
●いとこA
●いとこB
●父
●弟
●私
ここはいとこの家だ。
父と私と弟はいとこの家に居候しており、二階を間借りしていた。
家を失った私たちを優しいおじさんとおばさんが迎えてくれたのだ。
そんな二人の優しさに甘え現在に至る。
最初の頃は慣れなったが、今はもう自分の家のように慣れた。
年が近いいとこたちとも毎日一緒に遊べるので、とても充実した日々だった。
そんなある日、父が慌てて私のところへ来た。
とても動揺している。
「なくなった、お金が。なくなった。」
なんのことだろう。
とりあえず一旦父を落ち着かせた。
そして一から順に説明をしてもらった。
どうやらタンス貯金の封筒からお金がなくなったようだ。
しかも50万円も。父がこっそりとそんなに貯金をしていたのも驚きだった。
あちこち探してみるが、やはり見当たらなかった。
居候をしている立場で、なかなかお金がなくなったというのは話しづらい。
お金を持って行ったのは誰なのか。この家の誰かかもしれないし、この家の人じゃないかもしれない。
お金を持って行った人は到底許せない。だが、タンスに封筒の入ったお金を置いていたことは果たして安全だったと言えるだろうか。
ある一人の人物を悪事へと導いてしまった可能性はないだろうか。犯罪や悪事はもちろん絶対に許されることではない。しかし、この世の中で悪い人間は確かに存在するし、悪事を働くものもいる。
いつ自分がその被害に合わないという保障もない。であるなら、そうした被害に合わないように対策をすることを怠ってはいけないのではないか。
そうした被害をできるだけ回避するために、自らで行えることは行わなければと思った今日この頃だった。