人生の暇つぶし~虫取り~
懐かしい遊び
だんだんと朝晩だけでなく、日中も過ごしやすい気候になってきた。
先日お昼ご飯を食べた後に、散歩に行くことにした。
私の住む地域にはたくさん古墳があるのだが、散歩の寄り道に小高い丘のような古墳に立ち寄った。
以前にも上ったことがあるが、久しぶりに登ってみようと思った。
木の丸太を連ねた階段を登っていく。30段ほど上がると丘の一番上まで到着。
とても見晴らしが良い。なおかつ周りは木々が生い茂っていて、下にいる人から上にいる私は見えにくくなっていた。
そんなこともあり、普段なら人目が気になってできない、虫取りをしようと思った。
ひとりで本格的に虫取りをするのはいつぶりだろう。
丘の上は平たくなっていて、虫を追いかけても大丈夫なほど広さがあった。
草の間にコオロギやバッタが見える。私が歩くと虫たちがぴょんぴょんと飛び跳ねる。
私は虫が飛び跳ねた先を予測して素手で捕まえようとするが、なかなか捕まらない。
虫たちも私に捕まるまいと一生懸命だ。
子供の頃はすぐ捕まえることができたのに、やはり私の体はずいぶんと年齢を重ねてしまった。
それでもなんとかコオロギを捕まえることができた。
捕まえたコオロギをまじまじと見つめる。
この感じとても懐かしい。昔は時間を忘れ、暗くなるまで虫と採ったりして遊んだものだ。
結局私が捕まえることができたのはそのコオロギ一匹だった。
おまけに草で指を切ってしまった。
なかなか思い通りにならなかったが、何も考えることなくただただ虫を捕まえる、なんとも有意義な時間の使い方だ。これぞまさに人生だ。
たまには何も考えずに子供の頃に熱中していたことをしてみるのもいいもんだと思う今日この頃だった。